島根半島から北へ約50km。日本海に浮かぶ隠岐諸島は、東西で「島前(どうぜん)」「島後(どうご)」と大きく2つに分けて呼ばれています。主に4つの有人島と約180もの無人島で構成され、それぞれ隠岐の島町・西ノ島町・海士町・知夫村として独自の文化を築いてきました。
ほぼ全域が大山隠岐国立公園に指定され、さらに隠岐ユネスコ世界ジオパークとして認定されています。
その歴史は古く、縄文時代から既に人々が生活していた記録があり、鎌倉時代には後鳥羽上皇や後醍醐天皇が遠流された土地としても有名。隠岐国分寺蓮華会舞や隠岐相撲などの伝統芸能や、800年の歴史を持つ牛突きなど、隠岐の島でしか見ることができない貴重な文化が沢山残っています。
また、由緒ある神社や古来より祀られる巨木が複数あり、パワースポットを巡るツアーでも知る人ぞ知る穴場になっています。
マリンブルーの海に囲まれた島々には、その神秘的な佇まいがありのままの姿で残されています。広大な緑の丘には牛や馬が放牧され、まるで絵画のように美しい風景が訪れた人々を迎え入れてくれます。
遊覧船に乗ってゆったりと海中散歩したあとは、展望台から海に沈む夕陽を眺めるのがオススメ!国賀海岸にある「明暗の岩屋(あけくれのいわや)」と呼ばれる洞窟では、運が良ければ水面がコバルトブルーに輝く幻想的な光景を目にすることができます。
自然そのものが観光スポットとも言える隠岐の島では、ただのんびりとした時間を過ごすことも立派な旅の目的のひとつ。長きに渡ってその景観が守られているのは、きっと島民達が誰よりも隠岐を愛しているからでしょう。夜は新鮮な海の幸を食べながら乾杯♪ホテルやレストランで地元の美味しい魚介類を心ゆくまで味わってください。
正直に言えば、隠岐の島は決してアクセスの良い観光地ではありません。隠岐の島町にある隠岐空港へは東京・大阪からの1日1便のみ、それ以外の出発と別の島への移動はもっぱら船に頼ることになります。しかし、わざわざ足を運ぶからこそ見られる景色があり、人との出会いがあり、触れることの出来る風土があります。
隠岐の島ならではの空気を味わってみてください。沢山の人が詰めかける観光地もいいですが、都会の喧騒から離れて静かにのんびりと過ごす休日もいいものです。