こんにちは!ビーウェーブの富士登山ツアー企画者の和田です。今回は2023年8月20日から8月22日に行われたツアーの添乗レポートをお届けします。このレポートをご覧いただくと、山小屋に2泊する魅力をしっかりと感じていただけるはずですので、ぜひお付き合いください♪
まずは、富士山の魅力を少しだけ語らせてください!(笑)
私はもともと山登りが好きで、関西近郊の山や北アルプスの山々は登っていました。学生時代には北アルプス燕岳の燕山荘で短期の山小屋バイトをした経験もあります。そんな私は何故か富士山には縁がなく、2022年に初めて富士登山ツアーを行うまで登ったことがありませんでした。避けていたわけではありませんが、「富士山は見る山だ。登山道が単調で面白味がない」など外野の意見を聞いていたこともあり、自分の中で、もしかすると食わず嫌いしていたのかもしれません。しかし、初めて富士山に登った時に感じたのは、独立峰ならではの景色、御来光の美しさ、広がる雲海、そのどれもが素晴らしかったことです。これは登ってみないと正直分からない感覚だと思います。というわけで、登山レポートをスタートします!
ちなみに、私の添乗するツアーでは、愛機であるPENTAXの一眼レフカメラを使用して皆様を撮影するサービスを行っています!ツアー終了後には画像共有サービスを利用して皆様に画像データをお渡しします。山登りをする際には、普段カメラを持っている方もいますが、重い荷物になるため持参を迷われる方も多いと思いますし、天候の心配もありますよね。また、自分の登山中の姿を撮るのはなかなか難しいものです。そこで、私のツアーではこのようなサービスをしています。
ご検討よろしくお願いしますm(__)m
ビーウェーブの富士登山ツアーは、2023年から新幹線で三島駅に集合するツアーのみの販売となりました。その理由は大きく3つあります。
三島駅の北口ロータリー付近に集合し、バスで富士スバルライン五合目に向けて出発します。バスの乗車時間は1時間30分程度です。
12時ちょうど。富士スバルライン五合目に到着しました。山小屋2泊のツアーはここで1時間半から2時間ほど休憩をとります。その間に更衣や昼食をお済ませください。
ビーウェーブのツアーでは「富士山みはらし」という施設を利用します。一階は売店コーナーとなっており、ドリンクやお土産、登山用具が揃います。二階が食堂、三階が宿泊&休憩施設となります。こちらの施設の詳細は2022年の添乗レポートがありますので、そちらを参考にしてください。
今回の登山ガイドは、ツアーで2泊目に宿泊する山小屋の太子館に所属する藤本賢司さんです。実は、昨年のビーウェーブの富士登山ツアーでもお世話になりました。藤本さんは、これまで110回以上も富士山に登頂しているベテランガイドであり(2004年より富士山公式ガイド)、安心して任せられる存在です。今回もよろしくお願いします!
登山開始時には小雨が降っていたため、皆さんレインウェアを着用してスタートしました。今回の参加者には富士山登山を何度か経験されている方も数名いましたが、ほとんどが初めての方でした。「いつかは行ってみたい憧れの山」「体が動けるうちに挑戦してみたかった」といった様々な意見がありました。ちなみに、今回のツアーには最高齢の74歳の方も参加されていました。
富士スバルライン五合目(標高2,305m)から六合目(標高2,390m)までは比較的なだらかな登山道です。この写真のように最初は平たんな道が続きます。
ちょうど30分ほど歩いた場所で休憩。休憩の合図はガイドが適度にアナウンスしてくれます。雨も上がったのでここでレインウェアを脱ぐことに。
森を抜けるとしっかりと晴れ間が出てきました!これはいい登山になりそうです。
あっという間に六合目に到着です。ここで休憩をとります。次の七合目の山小屋までトイレがないので、ここで済ませておきましょう。ちなみに六合目の公衆トイレでは、協力金として200円の協力をお願いしていますが、なんと2023年よりPayPayが使えるようになっていました。機種によっては電波が入りにくい場合もありますが、これは便利だなと感じました。
また、富士山保全協力金(1,000円/任意)の支払いもこちらで可能です。五合目は混雑しているので、六合目で支払うのも良いでしょう。
七合目までの登山道はこのような上り坂をジグザグと登っていきます。ここから本日泊まる七合目の日の出館までは1時間30分ほど歩きます。
登山道から七合目の山小屋群が見えてきました。日の出館は七合目の下から2番目の山小屋です。ゴールはすぐそこに見えています。
しかし、その直後に突然の雨!晴れた空が一瞬で暗雲に覆われ、山の天候の変わりやすさを改めて思い知りました。急いでレインウェアとザックカバーを装着しました。
そんな雨にネガティブになる必要はありませんでした。雨がやんだ後、奇跡のような光景を目にすることができました。ダブルレインボーです。その美しい景色に本当に感動しました。お天道様ありがとう。
本日の山小屋、七合目の日の出館に到着です。皆様、お疲れ様でした!次の日の朝までこちらでゆっくりと過ごしましょう。
夕食はハンバーグでした。明日は丸一日しっかりと動くので、しっかりと食べてエネルギー補給しましょう。
日の出館は標高2,720m。なかなか眠りにつけず、外に出てみました。空を見上げると、そこには満天の星空が広がっていました! 急いで小屋に戻り、カメラを取り出して星空を撮影しました。綺麗だったなあ。
朝4時に起床し、朝食をとります。そして外に出てご来光鑑賞タイム。日の出館はその名の通り、日の出がとっても綺麗に見える山小屋です。この日の日の出は4時40分頃でした。その時間になるのを、カメラを構えて待ちます。
おめでとうございます!4時45分に太陽が顔を出しました。
「今日一日を頑張ろう!」ご来光を見ると不思議とそんな気持ちになります。今日は富士山の頂上を目指して登ります。みなさん頑張りましょう!!
朝日に照らされながら、2日目の登山がスタートしました。まず目指すのは、本日の宿泊先となる八合目の太子館です。太子館までは約2時間を予定しています。
七合目から八合目はこのように溶岩の岩場が続きます。足元に気を付けながら進みましょう。
17時過ぎ。七合目(2,700m)から八合目(朝の6時過ぎに撮影した空の様子です。すっかり太陽が昇り、綺麗な青空が広がる登山日和となりました。そして、遠くまで広がる雲海は、独立峰である富士山ならではの光景だなと改めて感じました。
休憩を挟みながら約2時間、本日の宿泊地である太子館(標高3,100m)に到着しました。ここで登山に不要な荷物を寝床に置いていけるのが山小屋2泊プランの利点です。雨具や防寒具、飲み物、行動食など最低限必要なものだけを持ち歩くことで、荷物を軽量化できます。また、アタックザックなどをお持ちの方は、ここでそちらに荷物を移すことで、体への負担を軽減できますよ!
太子館にて荷物の整理と休憩を行い、約30分後に本八合目に向けて登山を再開。
まだまだ、みなさん元気です!時折お願いするポージングにも気さく対応いただきました。
三日月形の湖。富士山麓の山中湖です。雲の切れ間から顔を出しました。
本八合目(標高3,400m)に到着です。ここで小休憩をとります。
本八合目のトモエ館で人気の富士山あんぱんを手に入れました!このアンパンは、富士吉田市の有名なパン屋「サンクルー」と提携して作られたオリジナルパンです。生地はもちもちしていて、中身はたっぷりの餡が詰まっており、とても美味しかったです。非常に人気の商品なので、見つけたらぜひ購入してみてください!
いよいよ頂上までのラストスパートです。本八合目から頂上までは約1時間30分から2時間です。
途中の休憩スポット御来光館から見る富士山の山肌です。富士山感がすごく出ていると思いませんか?
頂上に立つ日本国旗が見える場所まで登ってきました。頂上まであと少しです。
この鳥居をくぐると頂上です!
みなさん、本当にお疲れ様でした!吉田ルートの頂上(3,710m)に到着です。道のりは長くとも、仲間と一緒に登ることで一体感が生まれるのが登山の醍醐味。ここまで最高の登山が出来ています。本当に素晴らしいパーティーに拍手です!
このあとはお鉢めぐりで剣ヶ峰登頂を目指します。山頂にある山小屋でお昼を食べて一休み。
吉田ルート頂上の反対側に、日本の頂点である剣ヶ峰(標高3,776m)がそびえ立っています。ここに至る道は、火口の周りを一周する「お鉢めぐり」として知られています。その道のりは、噴火口から眺める火山地形や、日本最高峰から眺める壮大な景色に、心が躍ります。
道幅が小さい箇所は柵があるので滑落の心配はなさそうですが、注意しながら歩きましょう。
剥き出しの火口。さすが日本一の富士山ですね。頂上火口は直径約800m、深さ約240mあり、近くで見るとまさに圧巻と言うべき光景です。
剣ヶ峰までの上り坂までは大きなアップダウンはないので、比較的歩きやすい道が続きます。
富士宮口山頂に位置する富士山本宮浅間大社奥宮にお参りしました。本宮は静岡県の富士宮市に位置しています。ここでは毎年7月10日頃に開山祭が執り行われ、8月末まで神職が常駐して祭事やお守りの授与を行っています。
富士宮口頂上から剣ヶ峰の頂上はすぐそこに見えています。しかし、この写真を見ても分かるように、最後の上り坂は結構大変です。
これが本当のラストスパート。日本一の頂へ最後の力を振り絞り、頑張るツアー参加者の皆様。
遠くに見える駿河湾を望みつつ、最後のひと踏ん張りです。
いつかはこの場所に立ってみたいと思っていた憧れの場所。その夢が、ついに現実となりました。ここよりも高い場所は日本のどこを探してもありません。添乗員として同行した私ですが、この特別な瞬間に皆さんと一緒に記念写真を撮らせていただきました。
山頂から見た静岡県側の景色です。日本最高峰からの眺めは格別でした。
剣ヶ峰を後にし、八合目の山小屋太子館を目指して歩き出します。
八合目太子館までは通常どおり、吉田ルートの下山道を通って向かいます。
最後は下山道から太子館までバイパスを下り、到着です。二日目の行動時間は長いですが、それを感じさせないほど、内容の濃い一日でした。
夕食はカレーライスとおかずです。標高3,000mを超える山小屋では、下界と同じような調理方法を用いることができません。太子館では圧力釜を使用し、工夫を凝らした食事を提供しています。食事を頂いた後は、それぞれの寝床に入り、明日の下山に備えます。
3日目の朝、太子館の前からご来光を眺めることができました。二日連続で文句のつけようのない最高の景色をお天道様がプレゼントしてくれました。本当に感謝です!
この日は遠くの山々も綺麗に見渡すことができました。写真の真ん中右奥にあるのが八ヶ岳連峰です。写真では確認が難しいかもしれませんが、遠くには北アルプスも確認できました。
下山道をひたすら下ります。美しい景色を眺めながら、足元に注意を払ってゆっくりと下りましょう。
下山開始から2時間15分。六合目に到着です。天気がとてもよく、ここからでも山頂を綺麗に見ることができました。
そして、この日は少し時間に余裕もあったので、六合目にある唯一の山小屋「里見平★星観荘」へ立ち寄ることにしました。富士スバルライン五合目方向ではなく、吉田口五合目方面へ歩き始めました。
星観荘へはこのように木々に覆われた山道を下っていきます。
六合目の安全指導センター付近から歩くこと30分。星観荘に到着です。こちらで休憩します。
登山ガイドの藤本さんから「ここのソフトクリームは是非食べてください!」との言葉があり、ほとんどのお客様がソフトクリームを購入しました。疲れた体に染み渡り、クールダウンにちょうどいいソフトクリームでした。
また、六合目で唯一の焼印を押せる場所でもある静観荘。可愛らしい星型の焼印は静観荘ならではのものです。焼印を集められる方は、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
富士スバルライン五合目が見えてきました。いよいよ3日間続いたこの山旅も終わります。何だか寂しい気持ちになりますね。
本当にお疲れ様でした!ビーウェーブとして初めて挑んだ富士登山3日間コースの記念すべき最初のお客様の皆様。全員が無事に下山することができました。天気にも恵まれ、素晴らしいお客様に恵まれた最高の富士登山ツアーとなりました。
そして、3日間安心安全の登山を実現できたのもガイドの藤本さんのおかげです。本当にお世話になりました。ガイドの藤本さんとはここでお別れです。
この後、ツアーは富士スバルライン五合目で10時30分のバス出発までの間、お土産を買ったりしながら各自休憩します。
ビーウェーブの富士登山ツアーでは、山中湖にある紅富士の湯を利用します。天気が良ければ、美しい富士山を眺めながら温泉に浸かることができます。ここでは昼食もあわせてお楽しみください。たっぷりと時間があるので、時間を気にすることなくゆっくりとお過ごしいただけます。
紅富士の湯を後にして、東海道新幹線の三島駅へ向かう道中、添乗員である私から参加者の皆様へ最後の挨拶をしてツアーが終了いたします。
このレポートを最後までお読みいただき、ありがとうございます。皆様、ツアーはいかがでしたでしょうか?富士山の山小屋に2泊するツアーの魅力を感じていただけましたでしょうか。
2023年に行ったツアーは、富士山の登頂という大きな目的に加えて、2回のご来光やダブルレインボーなど、天候が生み出した感動に満ちたものでした。さて、2024年のツアーではどんな素敵な光景が待っているのでしょうか。皆様が富士山の頂上に立つことを目指す「ゆったり行程の富士登山ツアー」にぜひご参加いただければと思います。心よりお待ち申し上げております。