公開日:2017.7.28
与論島には古くから行われてきたおもてなし、その名も「与論献奉(よろんけんぽう)」についてご紹介します。
まず、用意するものは3つ。
・与論島で作られる黒糖焼酎(アルコール度数は20度)今回は島有泉でした。
・朱塗りの杯(けっこう大きい)
・お盆
まずは親を決めます。親は杯に焼酎をなみなみと入れ、「はっかーなーどー」(このくらいの量をまわします)と言ってみんなに見せます。
親はひとこと自己紹介と歓迎の言葉「とうとぅがなし」(ありがとう)を述べて、杯をぐいっと飲み干します。
この時、お盆にこぼれたお酒も忘れずに。
そして客人に杯を渡し、同じ量の焼酎を注ぎ入れます。
受け取った客人は、同じくひとこと自己紹介をしてぐいっとお酒を飲み干します。杯を受け取る→自己紹介→飲み干すまで杯を置いてはいけません。
飲み干したら次の人に同量のお酒を注ぎます。
こうして一周したら親が与論献奉の終了を告げ、最後に1杯飲み干します。
これが与論献奉の1セットが終了です。ちなみに終了してもすぐに次の親が名乗り出るので、無限ループです(笑)。
与論では飲んで飲んで、最後に客人が寝てしまうまで飲んでもらうことが心を尽くしたおもてなしとされています。お客さんが飲み干さないということは、誠意が伝わっていないということになってしまいます。お酒がそんなに強くない人は、お酒を杯に注がれているときに「とぉー!!」(止めて)と言ってあらかじめ量を少なくしてもらいましょう。