公開日:2022.07.16
明治時代より農作業に勤める土居地区の人々に約120年間もの間、時を告げ続けた畠中家の櫓時計。平成8年(1996年)に「畠中家住宅」として登録有形文化財に指定する際に名前を「野良時計」にされたそうです。
見学は外観のみで内部の一般公開はされていません。そこで・・・!
外観だけではよくわからないので、安芸市観光ボランティアガイドさんに周辺も含めて1時間ほど案内していただきます。
野良時計前の石畳は歩いて四国を一周できる四国自然歩道のコースでした。野良時計前ともあって水路や花壇が整備されていますねー。
明治20年頃、地主の畠中源馬氏が秒針・分銅・歯車など全ての部品作成から組み立てまで一から手作りされた時計です。最初は木造でしたが、湿度でうまくいかなかったため鉄製に作り直し。自ら鋳造までするとは恐れ入ります。子供の頃、お父様にいただいた八角柱時計を分解して構造をマスターし、一般に普及されていなかった時計を時計塔として作成することで付近の人々の役にも立つなんて趣味人としても尊敬です!
1週間巻きの振子時計(分銅式重錘式時計)で毎週まき直して動かしていたそうですが、管理できる方が不在となり現在は止まっているそうです。
野良時計前の花壇や畑には地元の方の協力によりお花が植えられています。
昔ながらの安芸の家には、ヒサシのような屋根瓦が何層にも壁に取り付けられているのを見かけます。これは「水切り瓦」といい漆喰の白壁に直接雨がかかるのを防ぐ漆喰保護と建物内の湿気回避の役割を持っています。後で調べると「うだつがあがらない」のうだつ同様、お金持ちの見栄も兼ねていたとか(笑)
【一口メモ】安芸瓦の左瓦と右瓦
桟が左にあるのが通常の右瓦、桟が右にあるのが左瓦と呼ばれ、台風対策で雨風があたる方向により雨漏りがしないよう屋根瓦を変えているそうです。大型の室戸台風が発生するほど大雨の多かった地方独自の珍しい建築工法ですので、街歩きの際は探してみてください。
野良時計とヒマワリ畑をバックに撮影できる写真ポイントです。6月下旬では見事に緑でしたが(笑)
夏は真っ黄色なひまわり畑と、秋は赤桃白のコスモスと野良時計。フォトジェニックな写真を撮りたい方はぜひこちらへ♪
MAP
交通 | JR高知駅から車で約50分、高知龍馬空港から車で約35分 |
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料金 | 無料 |
駐車場 | あり(無料) |
住所 | 高知県安芸市土居638-4 |
TEL | 0887-34-8344 (安芸観光情報センター) |