公開日:2021.8.31
壱岐ツアーの歴史スポットをご紹介します。
芦辺町と石田町を結ぶ県道23号線を走っていると、広大な原風景が見えてきました。「原の辻遺跡」は、国の特別史跡に指定された弥生時代の遺跡です。弥生時代の遺跡として国の特別史跡に指定されているのは、なんと3ヶ所だけなのです。あとの2ヶ所は、小中学校時代に歴史の授業で習った、「登呂遺跡」と「吉野ヶ里遺跡」です。なつかしいですね。
まずは原の辻遺跡に隣接する「原の辻ガイダンス」で予習をしましょう。原の辻遺跡の歴史の紹介や発掘道具の展示などがあり、遺跡をより楽しく巡ることができます。土器作りや勾玉作りの体験プログラムに参加もできますよ。
至るところに立っている、脚付きのだんじりみたいな建物が「高床式倉庫」です。
なぜ脚を付けて高くしているのでしょうか?
高床式倉庫には稲、食料、道具類などを収納したと考えられています。そのほかに風通しをよくしてカビ防止、水害対策、ねずみなどの動物から穀物を守るため、などとも言われています。こんなに多くの効果がある建物を考えるなんて、昔の人はスゴイ!
左側の展望台みたいな建物は「物見櫓」です。集落に異常がないか見張るための建物です。何か異常があった際には、木板を鳴らして知らせたといいます。これだけ平地なら随分遠くまで見えることでしょう。中央のとんがり帽子みたいな建物は「番小屋」と言って、見張りの番人が控えている小屋です。そして右側の建物が「竪穴式住居」です。これも歴史の授業で出てきたワードですね。中は結構広くて、しっかりとした骨組みになっています。まさに、「雨にも負けず、風にも負けず」当時の人を守っていたのですね。
「原の辻遺跡」の周りは一面に田畑が広がっています。他の島でこんなに広大な平地が広がっている風景は見たことがありません。実は、長崎県全体でも2番目に広い平野なのです。のどかな風景に、時間が止まったかのような気分になります。原の辻は弥生時代における最先端の交易拠点として重要な役割を果たしたと考えられています。もしかしたら、卑弥呼の使者も立ち寄ったかもしれないと思うと、より一層ロマンを感じますね。
MAP
住所 | 長崎県壱岐市芦辺町深江鶴亀触1092-5 |
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交通 | 芦辺港から車で約15分 |
営業時間 | 園内自由(原の辻ガイダンスは9:00~17:00/入館は16:30まで) |
定休日 | 年中無休(原の辻ガイダンスは12/29~1/3定休) |
駐車場 | あり |
トイレ | あり |