小諸城の正門の大手門です。小諸城址として、人がたくさん訪れる懐古園から少し離れたところにあります。
大手門のすぐ近くにある小諸宿本陣主屋です。参勤交代で小諸宿を通る大名などが泊した施設で、当時のものを忠実に再現した歴史資料館となっています。
小諸城の三の門より城内を懐古園とし動物園や遊園地などもある公園として整備されています。北側駐車場には、蒸気機関車(SL)が置かれています。このSLはC56-144といってかなり貴重なものらしいです。
ここからは案内をお願いしていたガイドさんと合流して園内をまわっていきます。ガイド料は無料で、4名以上で1週間前まで申し込むことができます。 では、さっそく行きましょう。
小諸城は周りの城下町よりも低い位置に作られた穴城で全国的にも珍しいものとなっています。まず三の門です。両塀に矢狭間・鉄砲狭間が付けられた戦闘式になっています。「懐古園」の扁額(へんがく)は徳川家達の筆で、葵紋があるのがわかります。
ガイドさんに説明していただくと、見逃してしまいそうな細かいところまで見て学ぶことができますね。
こちらは徴古館です。小諸城ゆかりの武具や古文書が展示されています。貴重な資料が凝縮されていて、見どころ満載です。個人的に印象的だったのは勝海舟の書です。一笑百花香と書かかれていて他の書と比べると個性の光る書面になっています。
小写真奥に見える石段があるところが二の丸跡です。関ヶ原の合戦時に、東軍である小諸城城主の仙石秀久が徳川秀忠をお迎えいた場所。ここからは西軍の真田昌幸・幸村の居城・上田城を見渡す事ができる。
写真の、二の丸跡前はガイドさんおすすめの撮影スポットです。
南丸跡石垣にある鶯石です。ちゃんと鳥の形をしていて可愛いですね。この鶯石、城主の通行やお祝い事があるたびにウグイスの鳴き声が聞こえたそうな。
本丸入口へと向かう黒門橋、別名そろばん橋です。黒門橋は当時、架け外し可能な算磐橋だったそうです。橋を渡った先には黒門がありましたが、現在は残っていません。
園内中央にある本丸跡は現在、懐古神社となっています。鳥居の横にある懐古園の碑のタイトルは勝海舟が書いたもので、小諸とつながりがあることがうかがえます。
社殿の傍には、山本勘助愛用の鏡石があります。前に行き覗きこむと、ピカピカしていてうっすらと顔がうつりました。勘助もこの石を見て顔を洗ったりしたんでしょうか。
三層の天守閣があった天守台。寛永3年の落雷で焼失し再建されず、野面積みの石垣だけが残っています。石垣の上から登って見てみると結構高かったです。柵などついてないので注意!
この白鶴橋を渡ると動物園があります。橋の上から見ると空堀が残っているのがわかります。写真ではわかりにくいですが、言われないと人工的に作られたものといは分からないですね(゜o゜)
水の手展望台です。不開門跡があり、この展望台からは千曲川が眺められます。戦時中、小諸に疎開しイジメを受けた永六輔さんが上を向いて歩こうを作詞した場所でもあります。
草笛禅師の横山祖道が草笛の優しい音色で旅人や子供達に教えを説いた場所です。ボタンを押すと「千曲川旅情」のうたが流れます。うたに耳を傾けながら、雰囲気に浸ることができます。
「夜明け前」などを書いた詩人、小説家の島崎藤村の小諸時代を中心とした資料や作品、遺品を展示した藤村記念館。小説家としての位置を確立した「破壊」も小諸時代に書かれたものです。文学好きなら是非立ち寄りたいところ。
寛保の大洪水後に掘られた荒神井戸は、城内唯一の井戸です。美人は引きずり込まれるといわれているらしいので女性は注意です!
ちなみにここ懐古園は映画「博士の愛した数式」のロケ地です。日本のさくら名所100選にも選ばれている懐古園、映画でも桜並木の下を歩くシーンが撮られています。