公開日:2021.4.16
五島列島ツアーでまずは小値賀島へ。小値賀島より町営船はまゆうに乗船し、ほぼ無人島の野崎島港へ。
その昔は集落もあり人も多く住んでいましたが、現在は管理人が1名いるくらいの無人島です。
野崎島の野首集落や舟森集落に住んでいたキリシタン。
その住民たちが力を合わせて建築したのがこの「旧野首教会(旧野首天主堂)」です。
多くの教会を建築した鐵川與助(鉄川与助)が設計・施工しています。
町営船はまゆうから下船してすぐの場所にあるビジターセンターより、島の中心にある旧野首教会(旧野首天主堂)までは徒歩で向います。
およそ移動時間は30~40分。山道を歩くので遠いとかしんどそうだと思う方もおられると思いますが、実際に歩いてみると苦痛ではありませんでした。
海や、山の絶景や野生の動物を見ながら歩いているとあっという間に到着です。
車ではすぐ移動するのではなく、徒歩の方が見ごたえがあると思います。
旧野首教会(旧野首天主堂)は赤レンガで建てられた美しい教会。
教会は高台に立っており眺めは最高!
それでは建物内に入ってみます。
教会内は白を基調とした美しいデザイン。
壊れているところもなく本当に廃教なのかと疑ってしまうほどです。
天井はコウモリが羽を広げたように見えることから「コウモリ天井」と呼ばれる丸みを帯びたデザイン。
またこの教会は当時の建設費用で約3,000円、現在では約2億円相当掛かったそうです。
この建設費用をを小値賀島が用意したのではなく、野崎島に住んでいた島民が用意したというから驚きです。
お金を用意した方法も食事回数や量を減らし節約し、きびなご漁で多く売るとシンプルかつ大変な方法だったと言われています。
わずか17戸の方々の努力の結晶だと考えると、また教会の見え方が変わってきます。
祈りの島にふさわしい教会です。
教会内のステンドグラスは教会らしい鮮やかで繊細なデザインです。
ガラスの1つ1つには五島列島名産の椿の花が描かれています。
この椿のデザインを見て何か違和感を感じませんか?
そう、本当の椿の花は花びらが5枚なのに対して、ステンドガラスに描かれているものは花びらが4枚だけなんです。
なぜ、あえて4枚の花びらにしたんでしょうか?
所説あるようですが現地の方のお話によると、4枚の花びらで十字架を作ったのではないかと言われているそうです。
私も教会内を撮影した後に椅子に腰かけてみました。
教会の中だけ時間が止まっているかのような錯覚がありました。
それほどまでに神秘的な空間でした。
MAP
住所 | 長崎県北松浦郡小値賀町野崎郷 |
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